肝疾患地域連携パスとは、治療を施行した肝疾患専門病院(急性期病院)とかかりつけの医療機関が協力して、専門的な医療と総合的な診療をバランスよく提供する共同診療体制を構築するためのツールです。この肝疾患地域連携パスと「私のカルテ」を併用することによって、患者さんの過去、現在および今後の治療や検査の流れに関する情報を共有できるしくみになっています。
目的
- 1.あらかじめ各医療機関で受ける治療や検査などの診療内容を提示・説明することにより、患者さんが安心して医療を受けられるようにします。
- 2.肝疾患地域連携パスを活用することによって、病院間のスムーズな連携と、医療の標準化を図ります。
- 3.定期的な検査を実施することにより、肝の炎症や線維化の進展を防ぐとともに、肝がんを早期に発見し、最適な治療を提供します。
対象症例
- 1.ウイルス性肝炎(B 型肝炎・C 型肝炎等)
- 2.脂肪性肝疾患(NASH/NAFLD)
- 3.肝硬変
- 4.肝疾患で診断がつかない症例
紹介基準(目安)
- 1.ウイルス性肝炎検査で陽性
- 2.BMI 25 以上かつ、ALT 60 IU/L 以上
- 3.肝硬変疑い
肝疾患地域連携パスの種類
- 1.肝疾患診療依頼書兼診療情報提供書
秦野伊勢原地区用(様式1-A)
その他の地区用(様式1-B) - 2.肝疾患診断用地域連携パス(様式2)
- 3.C 型慢性肝炎地域連携パス(様式3)
- 4.NASH・NAFLD 地域連携パス(様式4)
- 5.肝硬変地域連携パス(様式5)
- 6.肝疾患地域連携パス「私のカルテ」(様式6)
運用
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1.肝疾患地域連携パスでの診察予約
下記の依頼書(肝疾患診療依頼書兼診療情報提供書:[秦野伊勢原地区用(様式1-A)]、[その他の地区用(様式1-B)])と、肝疾患診断用地域連携パス(様式2)をご記入の上、医療連携室にFAXまたはお電話にてご連絡ください。担当医と調整して、日時を決定の上、予約通知書をFAXさせていただきます。患者さんには、依頼書のコピーと予約通知書を当院受診の際にご持参する様、お話し下さい。
依頼書は、エクセルまたはPDFファイルでダウンロードできます。 -
2.結果説明
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3.確定診断後のパス運用
C型慢性肝炎、NASH・NAFLD、肝硬変と診断された患者さんにおいては、専門医療機関とかかりつけ医との間で治療を円滑に行うため、次のパスで運用します。当院から診断に応じた肝疾患地域連携パス(様式3~5)と、「私のカルテ」(様式6)を患者さんにお渡しし、かかりつけ医を受診する際に持参するよう説明します。パスと「私のカルテ」により、患者さんとの情報共有を図ります。
① C 型慢性肝炎地域連携パス(様式3)
C型慢性肝炎と診断された患者さんは、C型慢性肝炎地域連携パスに基づいて運用します。C型慢性肝炎地域連携パスは、エクセルまたはPDFファイルでダウンロードできます。
② NASH・NAFLD(脂肪性肝疾患)地域連携パス(様式4)
NASH・NAFLDと診断された患者さんは、NASH・NAFLD(脂肪性肝疾患)地域連携パスに基づいて運用します。NASH・NAFLD地域連携パスはエクセルまたはPDFファイルでダウンロードできます。
③ 肝硬変地域連携パス(様式5)
肝硬変と診断された患者さんは、肝硬変地域連携パスに基づいて運用します。肝硬変地域連携パスは、エクセルまたはPDFファイルでダウンロードできます。
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4.肝疾患地域連携パス「私のカルテ」(様式6)の活用
患者さんが、記入・持参する「私のカルテ」を活用することにより、患者さんを含めた情報共有を図ります。